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比叡山宗教サミット37周年記念 「世界平和祈りの集い」開催趣旨

諸宗教の対話と協力に力を注がれたローマ教皇ヨハネ・パウロII世聖下の提唱により、1986年10月に世界の諸宗教指導者がイタリアの聖地アッシジに集い、それぞれの宗教儀礼で、世界平和を希求する祈りを捧げました。

この集いに参加した第253世天台座主山田惠諦猊下は、「アッシジの精神」を引き継ぎ、日本においても世界平和祈りの集いを執り行うことを世界の宗教者に提言いたしました。日本のさまざまな宗教者もそれぞれの立場で世界平和のための運動を展開しており、宗派を越えたご賛同をいただき、日本宗教代表者会議が主催者となり、1987年8月3日、4日の両日、比叡山山上にて「比叡山宗教サミット『世界宗教者平和の祈りの集い』」が開催され、世界の諸宗教代表者と共に世界の平和を祈ることができました。以来、毎年「平和の祈り」は続けられ、本年は37周年を迎えます。

世界では気候変動が起因とされる大規模な森林火災や干ばつ、大洪水に加えて大地震などの自然災害が頻発しています。そればかりでなくロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ・ガザ地区における武力衝突など本来認め合うべき人種・国籍・宗教・思想などの違いが原因で尊い命がいとも簡単に失われています。また、一方で倫理観と精神性を欠いた人工知能(AI)技術が適切な制御無しに進化を続ければ人権や人類の尊厳を脅かしうる存在となるでしょう。

人類は一旦立ち止まり、改めて来し方行く末に熟慮を加えるべき岐路に立たされているのではないでしょうか。

私たちはこの祈りの集いを通じて培った経験と築き上げた信頼を活かし世界の諸宗教指導者らとの対話と祈りによる平和活動を推し進めなければなりません。そして先達らによって紡がれてきた、祈りの精神を次世代に継承することをはかりつつ、真の平和が訪れること謹んで祈念申し上げます。

ここに「比叡山宗教サミット37周年『世界平和祈りの集い』」を開催するにあたり、宗教者が持つ使命と責務を宣明し再確認するものであります。

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